「Zoom」とは、端末とインターネット環境さえ用意すればビデオ通話ができるWebサービスです。
サービスの概要は、SkypeやLINEのビデオ通話といった従来より存在するビデオ通話サービスと遜色ありません。
なぜZoomが特筆して流行したかというと、原因は新型コロナウイルスの感染拡大によるテレワークの広まりが挙げられます。
Zoomはビデオ通話アプリのなかでも「ビデオ会議」に特化した機能を持っており、業務を円滑に進めるために求められる機能を搭載しているのです。
ビデオ通話アプリは、実際に面と向かって会話する場合と比べると“接続”や“音質”といった面で配慮しなければいけない問題がいくつか存在します。
なるべくなら「テンポ良くビデオ会議を行いたい」といった意見を汲み取って、Zoomは“高音質”で“安定した接続”を強みにしているのです。
Zoomは会議を円滑に進めるための便利機能が複数用意されています。
なかでも「ホワイトボード機能」や「画面共有機能」はプロジェクトを管理するために有効的です。
「録画機能」を使えば議事録を作成せずとも簡単にデータを共有できます。
結果、Zoomはこれまでの会議を大きく変えるサービスとなりました。
Zoomは2011年にシスコシステムズのエンジニアとWebExによって設立され、2013年からサービスを開始しました。
当時は既にAppleのFaceTimeやSkype、当時リリースされたばかりのGoogle ハングアウトといった現在も人気を博している企業と競合する必要があったものの、サービス開始から4ヶ月程度で利用者数100万人という華やかな経歴を有しています。
Zoomは2019年12月時点において1,000万人のユーザーが利用するサービスとなりましたが、それでも爆発的な普及とは至りませんでした。
ところが事態は急変、2019年末から新型コロナウイルスの感染が拡大し、ビデオ会議の需要が高まったのです。
同年3月には1日あたりの利用者数が2億人に上り、新たな時代を予感させるサービスとなりました。
Zoomはビデオ会議の定番アプリと呼ばれるまでに急成長しました。
その一方で高品質なサービスが広く知れ渡ったことで利用の多様化が進み、現在は“オンライン飲み会”という形で、外出自粛が広まる世の中で友人同士のコミュニケーションツールとしても利用されるようになったのです。
ビデオ通話自体は以前より存在したサービスです。
しかしこれまでに無い不測の事態を受けた結果、世の中に不可欠なサービスとして再認知されるようになりました。
なかでもZoomは時代に最も適合したサービスとして、次世代まで利用されるツールになるのではないでしょうか。